ノートPC AH52/D1 液晶パネル交換/キーボード交換/メモリー増設/SSD交換 で快適に 

修理・部品交換後のノートパソコン


 
昨年(2024年5月)、液晶ディスプレイに何も表示されなくなった Fujitsuのノートパソコンを友人からいただきました。

パソコンや機械いじり好きにとっては大好物です。ありがたくいただいてきました。

故障修理と部品交換を2024年5月~9月までの期間に行い、快適に使用できるようになりました。
そのまとめの忘備録です。

その1 液晶パネル交換

その2 キーボード交換

その3 メモリー増設

その4 M2. SSDを「SATA」から「NVMe」に交換


▼ノートPC 主な仕様

  • Fujitsu LifeBook AH52/D1
  • 2019年春モデル
  • CPU Intel Core i5-8265U 8世代
  • メモリーは8GB(4GB×2枚)

販売から5年以上が経過しているのでそろそろ買い替え時期かもしれませんが、修理すればまだまだ使用できると思います。
 

ノートPC 状態と症状

電源を入れると

  • 液晶ディスプレイは真っ黒、何も表示されない
  • ファンの回っている音は聞こえる
  • HDMI出力から外部ディスプレイを接続すると、横線入の起動画面が表示される
  • 電源ボタンの長押しで電源オフ、再度電源オン
  • オン・オフを繰り返す
  • 外部ディスプレイ用のドライバーが適用され、正常に起動画面が出る

以上のことから

  • 本体機能は正常動作
  • 液晶ディスプレイ部の故障と思われる

目視で詳細に確認
液晶パネルの右下に細いヒビを発見!!
細すぎて、光のかげんで正面からは見えませんでした。

ひび割れした液晶ディスプレイ 1

ひび割れ(視角を変えると良く見える)

液晶ディスプレイをたたむ折に、何らかの異物を挟み、液晶パネルを圧迫してヒビが入ったのではと想像しています。

 
その1 液晶パネル交換    

分解して液晶パネルの型番を確認

  • 液晶ディスプレイのカバーを外す
    カバーは薄いので爪などを破損しないように注意しながら取り外します。
    下側左右にある小さなネジの隠しカバーを外し、ネジを外します。
  • 液晶パネルは厚さが3mmととても薄く、周辺を金属等で補強することなく、支えの金具に直に両面テープで止められています。
    両面テープの粘着力が強くて、取り外すのに一苦労です。

  • 使用されていた液晶パネルは FullHD 30ピン、薄型でした。
 
液晶パネルを外すとWi-Fiアンテナやカメラの配線がある

液晶パネルは30ピンの接続端子
型番:N156HCA-EBB
  
厚さは3mmの薄型液晶パネル
     
▼液晶パネルの購入

FullHDのためそれなり価格です。
液晶パネルには詳しくないので、互換品ではなく、同一品を気長に探すことにしました。

3~4週間ほどWeb検索を続け、同一品を掲載しているサイトを見つけました。
ただ、説明には互換品になる可能性があると記載されていましたので、先方にメールで事情を伝えたところ、同一品の手配が可能との返事をいただいたので注文。

注文から5日ほどで到着しました。

液晶パネルの取り付け

取り外し時と逆の手順で取り付けです。

液晶パネルを固定する両面テープは、取り外す苦労を避けるために粘着力がゆるめのテープを使用しました。
 

▼完成

取り付け後、電源を入れるとすんなりと画面が表示されました。


【余談】

液晶ディスプレイが復活したので通常使用を始めたのですが、バッテリーが認識されていません。
ACアダプターを接続しても充電されず、バッテリー残量がなくなった後に
ACアダプターを外すと電源が落ちます。

あれこれ探してやっと見つけた原因は・・・
なんと、バッテリー取り付けの際にロックするのを忘れていました。

バッテリーロックにスイッチが隠されているとは・・・・

これを見つけるのに2日かかりました(笑)

     バッテリーのロック


その2 キーボード交換 

キーボードの一部にキーキャップ受けのプラスチック破損があり、反応のよくない文字もあったので交換しました。

富士通FMV LIFEBOOK AH52用と表示のあるキーボードをWebで見つけて購入。

AH52用キーボード

キーボード交換作業

(1)裏カバーを外す

  • バッテリー、メモリー、SSDを取り外す
  • 本体裏カバーを止めているネジをすべて外す
  • CD-ROMを引き出す
  • これで裏カバーが簡単に外れます

AH52の裏カバーを外す
マザーボードやCPUクーラー・ファンなどがある

(2)マザーボードを外す
  • マザーボードにつながっているフレキシブルフラットケーブを外す
  • マザーボードを止めているネジをすべて外す
  • 液晶パネルにつながるケーブルは外すと厄介なので接続したまま、ケーブルにテンションがかからないように気を付けながら裏返して上に移動させる

(3)黒いボードを外す
  • マザーボードの下にある黒いボードを止めている小さなネジを外す
    失くさないよう注意です
    私は作業中に誤ってこの小さなネジ(1.5㎜程)1個を床に落としてしまい、探すのに30分かかりました(笑)
  • ディスプレイ用ヒンジのネジを外すと黒いボードが外れ、ようやくキーボードが出てきます
  • キーボー自体はねじ止めされていないのですぐに外れます

とても多くのネジを外す必要があるので、なかなか厄介です。

上の赤丸がマザーボード
下の赤丸が黒のボード

(4)新しいキーボードを取り付け

  • 新しく購入したキーボードを取り付ける
  • 元の状態に組み立てる
(5)完成
  小さなネジが多くて分解、組み立てには時間を要しますが、新しいキーボードは反応も良くて快適です

 

その3 メモリー増設  

このノートパソコンの仕様によればメモリー規格は、PC4-19200DDR4-2400)で、デュアルチャンネル 動作です。

セットされていたのは
Samsung PC4-2666V GB×2

▼メモリー購入

セットされていたメモリーは省電力・省熱タイプを表す『V』がついているので同じ規格で8GBのものを探したのですが、PC4-25600DDR4-3200)の方が流通量が多くて入手しやすいのでこちらを購入。

購入したPC4-25600(DDR4-3200)8GB×2枚 1.2V動作

下位互換となりDDR4-2400と認識されます。特に問題なく動作しています。

 これで、少し重い作業でも不足を感じることはないかなと思っています。


その4 M2. SSDを「SATA」から「NVMe」に交換 

のノートパソコンに最初からついていたSSDはSATAタイプの512GBでした。

セットされていたSSD
M.2 SATAタイプ SanDisk X600 512GB 

本体のSSDソケットを見ると、NVMeタイプなのに気づきました。
当初からセットされていたのがSATAタイプでしたので、これ以外は無理だと思い込んでいました。

NVMeタイプのソケットでした

手元にあるNVMeタイプの SSDを取り付けて、Biosを確認をすると認識されていました。
SATAより読み書きが高速のNVMeタイプの SSDが使えそうです。

しかし、NVMeタイプSATAタイプに比べて読み書きが高速ですが、発熱量と消費電力が多い傾向にあります。

このノートPCSATAタイプのSSDが標準のため、放熱対策はされていません。
ヒートシンクをつけるとしても、薄くて裏蓋に干渉しないものが必要です。

 
▼ヒートシンクを取り付けて
NVMeタイプのSSDに交換

過日、ディスクトップPCから取り外したNVMeタイプ M.2 SSD Western Digital Black 500GBがあったので、これを使うことにしました。

発熱対策としてヒートシンクを使用することにして、裏蓋に干渉しないヒートシンク3mm厚ものがあったので注文。
取り付けてみると裏ブタに干渉せずジャストサイズでした。

NVMeタイプのM.2に
ヒートシンクを取り付ける

裏ブタに干渉しないジャストサイズ

 
Western Digital専用クローンソフトでデータ移管を済ませ、使用しています。

気になっていた発熱ですが、アイドリング状態で32℃、軽作業で35℃と問題ないようです。

体感的には反応が少し早くなった程度ですが、気分は大満足です。

 

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 以上、その1~4まで四か月間にわたっての修理・改造記録でした。

現在(2025年5月)、バッテリーが弱ってきましたが快適に動作中です。






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