IC7300 時計バックアップ用電池交換

 gooブログ閉鎖のため『IC7300時計バックアップ用電池交換』の記事を加筆修正して再掲します。


IC7300

IC7300が、電源をONにするたびに時計がリセットされるようになりました。

マニュアルを確認すると

『電源が接続されている状態では、常に充電されている。
長期間使わないと電池電圧が低下して時刻がリセットされる。
充電期間は約2日(目安)。
無線機のON/OFFに関係なく電源が接続されていれば充電される』

とあります。

マニュアル『時計バックアップ用電池』説明
マニュアル記載のバックアップ用電池の説明


当局は無線機を
OFFにした時は、外部電源もOFFにします。
そのため
運用時間が少ない折にリセットされていたのかも知れません。

icomソフトTime Adjustment Software ST400W』を使えばパソコンから簡単に修正可能なので不便は感じていませんでしたが、この際、交換することにしました。


【回路図】

 

時計バックアップ用電池 回路図
充電バッテリー部の回路図(抜粋)


ML414HIV01Eというリチューム充電バッテリーが使われています。
仕様を調べると充電するのに2.8V3.1Vが必要とあります。

ケース(底側)を開けて場所を確認すると、『TWIN PBT』の後ろあたりに時計バックアップ用電池があります。
とても小さい部品なので扱いが難しそうです。

はんだ作業に慣れていない場合はメーカーに依頼した方がいいかと思います。

IC7300メイン基板
IC7300の底面にある充電バッテリー 赤丸

時計バックアップ用電池
 ML414HIV01E


ここからは自己責任です

 ▶電気二重層コンデンサに交換

 以前、FMチューナーのチャンネルメモリー用の電気二重層コンデンサを交換したことがあり、部品箱を探すと電気二重層コンデンサ『5.5V 1F』と『2.7V 4.7F』が残っていました。

電気二重層コンデンサ 2種類の形状
電気二重層コンデンサ
2.7V 4.7F』 右5.5V 1F』

5.5V
ほうが耐電圧が高くて安全ですがリード線が短くて扱いが難しいので、リード線の長い『2.7V 4.7F』を取り付けることにしました。


▶交換作業

周辺をマスキングテープで養生して、はんだ吸引線を利用して周辺のはんだを吸い取り、加熱しすぎないように注意しながら外します。
基板配線を損傷させたり、はんだコテが周りに触れないように特に慎重に行います。

時計バックアップ用電池を外した基板
マスキングテープで養生して電池を外す

取り外し品
外した電池


電気二重層コンデンサをマスキングテープで保持して、はんだ付け完了です(極性に注意)

電気二重層コンデンサ取付完了後
コンデンサの極性に注意


▶充電

無線機ON⇒時刻合わせ⇒1時間通電後OFF・外部電源もOFF⇒少しおいて電源を入れましたが、まだ充電が不十分なのか、時刻はリセットされていました。

 結局、約2日間、外部電源をONにした状態で放置しました。
その後は数日間通電しなくても時刻がリセットされることはなくなりました。

回路図では3.3V電圧に3.3kΩの抵抗が入って充電池につながっています。
耐圧が気になるので、時々、コンデンサのチェックしています。

 ▶時刻がリセットされるまでの期間

  • 7日間通電しない折にはリセットされることはありません
  • 14日間通電しないと時刻がリセットされていました
  • その後すぐにicomソフトTime Adjustment Software ST400W』で時刻を設定して1時間ほど通電後電源OFF
    翌日、電源ONにしたところ時刻はリセットされることなく正常でした。
  • 一週間に数日、1時間程度の通電の場合はリセットされることはありません。
    使用状況にもよりますが、通電しない期間が2週間ほど続くとリセットされます。


▶2023年11月にIC7300の時計バックアップ用電池を電気二重層コンデンサに交換してから現在まで約1年6か月が経過しましたが、問題なく動作しています。
耐電圧が気になりますが、今のところコンデンサーに膨らみは見受けられず正常に動作しています

1年半経過した2025年5月撮影


なお、取り外したリチュームイオン充電バッテリーは、自治体等のルールを確認して処分する必要があります。
私は、他の製品とショートしないようにセロテープで巻き、近隣の電気店にてリサイクル回収をしていただきました。


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