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PS-430 ケンウッド電源の修理

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 友人から13.8V出力が出ず、動作しない電源を預かりました。 ▼回路図 Web検索すると『PS-430』の回路図はすぐに見つけることが出来ました。 回路図の13.8Vラインに20Aヒューズがあったので、このあたりかな?とあたりを付けて上ぶたを外しました。 ▼分解と修理 中は、経年による薄いホコリはあるもののきれいな状態です。 ヒューズの通電をチェックするとやはり切れています。 20Aのガラス管ヒューズです。 赤丸のあたりにヒューズがある 20Aガラス管ヒューズ ガラス管ヒューズは部品箱にあったように思って探すと、同じ形状の20Aがありました。 交換するために基板を引き出そうとしましたが、ネジが多く、配線が短いので慎重に作業します。 半田ごてで切れたヒューズをはずし、新しい20Aヒューズを半田付けして交換完了です。 ヒューズの半田を外す 左が取外したヒューズ 右が同規格のヒューズ 元のリード線に直接半田付け 調整と試験運用 テスターを出力端子に接続してから電源スイッチON  ▶無負荷⇒“13.94V” ▶電源ONのままで40分間放置後⇒“13.86V” “0.08V”下がったが不具合はなく、無負荷なので発熱も無い。 通電後40分 13.86Vを表示 ▶マニュアルには『VR1電圧調整ボリュームで13.8V±0.4V”に調整する』とあるので微調整 ▶無線機IC7600につないで負荷テストをしてみました。 ( )内の電流は普段使用している電源DM330MVでのメーター値です ・受信時“13.77V” (電流は 3A) ・25W送信“13.51V” (RTTY 14A程度) ・100W送信“13.40V” (RTTY 24A程度) 受信時 13.77V RTTY 25W 13.51V RTTY 100W 13.40V 少し発熱はあるが、放熱板に手を触れることができる程度です。 他の部品に不具合がないか目視確認しましたが、 コンデンサーの膨らみや基板のコゲは無く、不具合がありそうな部品はありません。 古い機種ですが丁寧に使われてきたようです。 ヒューズが切れたのは細いヒューズ線が経年劣化したのではと思われます。 これで修理完了としました。 ▶この電源は トランス式 なので雑音も少なく、しっかりとした造りです。 多少の経年劣化はあると思いますが、送信時の電圧降...

NAS 導入とハードディスク交換<容量アップ>

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  以前から、自宅に NAS があると使い勝手が良いかなと考えていました。 今回、比較的安価で程度のよさげな中古を見つけたのでポチッと・・・ 購入したのは、 I ・ O DATA   LAN DISK   HDL-TA3  です。 I・O DATA LAN DISK HDL-TA3 2018 年に発売され、容量は3 TB あります。 パッケージには 『迷わず使える はじめての  LAN DISK 』 と大書されています。 NAS 初心者には何となく楽に設定できそうに思ったのですが・・・ 結構手間取りました!!  【1】導入 メーカー Web サイトから関連のソフトなどをダウンロード。 説明書通りに接続後、パソコンから設定するためのソフト『 LAN DISK CONNECT 』をインストール( Ver.5.0.5 )。 しかし、ソフトを起動しても LAN DISK が見えません。 『機器リストの更新』をクリックとマニュアルにはありますが、何度クリックしても変化がありません。 表示されないと設定画面に入ることが出来ません。 『 landisk- ****』が表示されない Web の Q & A に 『 LAN DISK の IP アドレスがわかる場合は、 IP アドレスからも LAN DISK へアクセスできます』 と記載があり、 結局、 LAN DISK の IP アドレスから初期設定画面に入りました。 機器付属の導入マニュアルに記載してよ!! ファームウェアを最新バージョンに更新 中古入手なので『システムの初期化と内臓ディスクの完全消去』を実行。 ハードディスクに『0』を書き込むため、 1TB に 2.5 時間を要し、全体で 7.5 時間かかることになり、この後の設定は翌日になりました。 翌日、詳細なセットアップを完了しましたが・・・・ ▼パソコン起動後、エクスプローラーではすぐには LAN DISK が見えず、ある程度の時間が経過すると突然見えるという現象が続くので、 Web 掲載の対処(次の対処1~6)を参考にあれこれ触ってみましたが解決しません。  対処1 アプリを最新バージョンへ更新する  対処2  PC の完全シャットダウンを行う  対処3 エクスプローラーのオプションを変更する  対処4 セキュリティ関連の設定を変更する  対処...

CW Paddle 活躍したパドル

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現有のCW-Pddle これまでに使用したCW-Key/CW-Pddleの 使用感と調整方法の忘備録です。 【1】 縦ぶり電鍵(開局当初)ストレート キー 昔の電信級アマチュア無線技士の実技試験は『 1 分間 25 字の速度の欧文普通語による約 1 分間の手送り送信および音響受信』が課され、試験会場に備え付けられた『縦ぶり電鍵』で受験しました。とても緊張したことを覚えています。 『縦ぶり電鍵』は腕が疲れて上手になれず、 CQ 局を呼ぶ側にまわり、ラバースタンプ QSO でした。   開局時のシャック写真の隅に写ってました 【2】 カネノコ刃で自作のエレキー用パドル (シングルレバーパドル!?) まだ、トランシーバーにエレキーが内蔵されていない頃、当時のCQ誌でエレキーキットの宣伝を見つけ早々に購入しました。 パドルはカネノコギリ刃を使用した自作でした。写真が無いので簡単な図を描きました。 カネノコ刃のパドル 左右の接点は L 字型に折り曲げたアルミ小板に ネジを 取り付け、フィンガーパットは木の板を加工。 接点を磨き、接点復活剤を時々ふりかけて接触不良を防いでいました。 簡素な作りでしたが、多くの局と QSO しました。 【3】 Bencher BY-1 アメリカのハムショップで、当時憧れていた Bencher BY-1 を購入しました。 Bencher BY-1 やや細身のアームとプラスチック製フィンガーピースでしなやか打ち心地がとても気に入り、長年メインパドルとして活躍しました。 【4】 Begali Key Simplex 再開局にあたりCWをメインに運用するために購入しました。 打ち 心地の良さは一番で、お気に入りのパドルです。 Begali Keyには一台ずつ シリアルナンバーの刻印があります。 Begali Key Simplex 仕様は ・ダブルレバー型です。 ・ベースはゴールド色・ 80mm 四方・厚さ 30mm ・重量 1.4kgです。 ドッシリとして、 滑らずとても安定しています。 ・標準のフィンガーピースはプラスチック製ですが、別売でアルミニウム製の穴ナシ、穴あき、赤、青などのタイプがあります。 穴アキのフィンガーピースは、指が滑りにくい感覚です。 ・パドル左右幅は 17mmあります。 アルミニウムフィンガーピースにするとア...

バランBalun <その3> 4:1平衡バランの作成

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『バランBalun<その3>4:1平衡バランの作成』 (この記事) 『バランBalun<その1>9:1ununバランの作成』 (記事はここ) 『バランBalan<その2>4:1ununバランの作成』 (記事はここ) も掲載中です。よろしければ訪問ください。 4:1平衡バラン 試作No.2    ▼ループアンテナ用 4:1平衡バランの作成 先日、 WURTH ELEKTRONIK  番号 788-0143 のフェライトリングを見つけたので 2 個を購入しました。このコアを使用しました。 大きさは、外径 61 ×内径 35.5 ×高さ 12.7mm 。 データシートでは 200MHz までなら使えそうです。 データシートにAL 値の記載がないので、 7 ターン巻きの L 値を測定して AL 値を予測。 結果、 AL 値は 630 前後 、 フェライトコア FT240 # 61 相当と推測しました。 ▼回路図 4:1平衡バラン 回路図 < No.1 > ・巻き方:  AWG18 耐熱ビニル線をAA’/BB’、CC’/DD’の組み合わせで各コアにバイファイラ巻 6 ターン、回路図のように結線、 2 段にしてケースに収納 No.1 4:1平衡バラン バイファイラ巻6ターン×2コア ・測定 (アンテナアナライザー⇒4:1平衡バラン⇒200Ωダミーロード) 1.8MHz~28MHz=1.0~1.5(ハイバンドに行くほど高くなる)、50MHz=3.0以上 < No.2 > ・巻き方:  上記No.1から1ターン減らし、各コア 5 ターンする 。 No.2 4:1平衡バラン バイファイラ巻5ターン×2コア ・測定 (200ΩダミーロードにてSWR測定) 1.8 ~ 28MHz = 1.0、 50MHz = 1.2 (これは使えそうです) < No.3 > 『良く飛んだアンテナ』 (記事はここ) で紹介した『 18MHz デルタループアンテナ』に使用した 4 : 1 平衡バラン です。 ・巻き方:  FT114-#43 を 2 個使って、耐熱線を各々に 5 ターン 、 ケースに収納( 水道用シールテープで防水)   No.3 4:1平衡バラン (FT114-#43に5ターン、2個) ・測定:  このバランは 1994 年に作成したもので、 18MHz...

バラン Balun <その2> 4:1ununの作成

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『バランBalun<その2> 4:1ununの作成』 (この記事) 『バランBalun<その1>9:1ununの作成』 (記事はここ)   『バランBalun<その3>4:1平衡バランの作成』 (記事はここ) も掲載しました。よろしければご連ください。 4:1unun 試作No.4のバラン  数か月にわたって試作を 繰り返し、その経験から、 巻き数や巻き方、配線など、バラン作成にはちょっとしたコツがあると感じました。 9:1unun作成と同様ですが再掲します。 【ununバランの作成のコツ】 ▶配線を最短にする ・巻き方は W1JR よりバイファイラのほうが数㎝短くできる ・特に入力側の同軸コネクターとコア間は最短にする ▶線は平衡/密着 ・平衡のほうが、より線状にするより数 cm 短くできる ・平衡のほうが、各々の線がコアに平均して密着する ・2本または3本の組合せる巻き線どうしは平衡にして密着させる ▶ 巻き数は 6 ~ 7 ターンが全バンドでバランスが良い 8~ 12 ターンも試したが、巻き数が多いとハイバンドで SWR が高くなる 。 【4:1ununバランの作成 No.1~No.4】 ▼使用材料 ・フェライトコア:  FAIR RITE 5943003801 ( FT240#43 相当) ・ 耐熱ビニル線:  AWG18 耐熱ビニル線、 AWG20 耐熱ビニル線 ・同軸コネクター ・ケースは100均で購入 ▼測定 アンテナアナライザー⇒4:1unun⇒200Ωダミーロード ▼回路図 4:1unun 回路図 <  No.1 > ・巻き方:  AWG18 耐熱ビニル線2本 を より線状 にする。コア1個に W1JR 巻 11 ターン 、これを 2 直列=計 22 ターン にしてケースに 重ねて収納。 No.1 4:1unun より線状,WiJR巻,コア2直列 ・測定 ( 200Ω ダミーロードにて SWR 測定) 1.8MHz = 1.1 、 3.5 ~ 10MHz = 1.0 、 14MHz = 1.1 、 18MHz ~ 28MHz = 1.5 ~ 3.0 、 50MHz = ∞ ・テスト運用 (トランシーバー ⇒ 8D-FB ⇒ ロングワイヤー 7.7 m長)   7MHz ~ 28MHz ンではトランシーバー内臓チューナーでマッチ...

バランBalun <その1> 9:1ununの作成

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『バランBalun<その1>9:1ununの作成』 (この記事) 『バランBalun<その2> 4:1ununの作成』 (記事はここ) 『バランBalun<その3>4:1平衡バランの作成』 (記事はここ) も掲載しました。よろしければご連ください。 ▼ トランシーバー内臓チューナーを有効利用するために 普段は2階ベランダにATUオートアンテナチューナー(icom AH730) を設置して運用していますが、トランシーバー内臓チューナーを 使って1本の ロングワイヤーアンテナで 多くのバンド QRV できないかと「 unun バラン」の作成をしました。 9:1unun 試作No.6のバラン  数か月にわたって試作を 繰り返し、その経験から、 巻き数や巻き方、配線など、バラン作成にはちょっとしたコツがあると感じました。 【ununバランの作成のコツ】 ▶配線を最短にする ・巻き方は W1JR よりバイファイラのほうが数㎝短くできる ・特に入力側の同軸コネクターとコア間は最短にする ▶線は平衡/密着 ・平衡のほうが、より線状にするより数 cm 短くできる ・平衡のほうが、各々の線がコアに平均して密着する ・ 2本または3本の 組合せる 巻き線どうしは平衡にして密着させる ▶ 巻き数は 6 ~ 7 ターンが全バンドでバランスが良い 8~ 12 ターンも試したが、巻き数が多いとハイバンドで SWR が高くなる 。 【 9:1ununバランの作成 No.1~No.6 】 ▼使用材料 ・フェライトコア:  FAIR RITE 5943003801 ( FT240#43 相当) ・ 耐熱ビニル線:  AWG18 耐熱ビニル線、 AWG20 耐熱ビニル線 ・同軸コネクター ・ケースは100均で購入 ▼測定 アンテナアナライザー⇒9:1unun⇒450Ωダミーロード 回路図 9:1unun 回路図 < No.1 >   ・巻き方:  AWG18 耐熱ビニル線3本を より線状 にする。 コア1個に バイファイラ巻 3 ターン、 コア2個を直列=計 6 ターン にしてケースに 重ねて収納。 No.1 9:1unun より線状,バイファイラ,コア2直列 ・測定 ( 450 Ωダミーロードにて SWR を測定) 1.8 ~ 14MHz = 1.0 、 18MHz=1.1 ...