4:1ununの作成 / トランシーバー内臓チューナーの活用

以前、4:1や9:1のununをいくつか作成しましたが、 先日、フェライトコアを比較的安価で入手したので新たに『4:1unun』を作成しました。

その忘備録です。

▼4:1ununにしたのは2本の線を平衡に数回巻くだけなので作成が容易です。
また、トランシーバー内臓チューナーとロングワイヤーアンテナの構成で多バンドにQRVが可能になります。

▼新しく入手したフェライトコアは、『Wurth Elektronik_フェライトリング_外周40.6_内周27.4(Dia)_幅15mm、品番7427015』です。大きさはFT240より小さく、FT140より一回り大きいです。

データシートではAL値が不明でしたので、簡易的に銅線を10回巻いてLCRメーターで測定して割り出したところ約900でした。FT140#43のAL値885とほぼ同様です。

データシートに示されたインピーダンスは100MHzまで直線的に増加しているのでアマチュア無線のHF帯では十分使用可能かと思います。

▼作成

・フェライトリング:Wurth Elektronik、品番7427015

・巻き線:耐熱より線2本

・巻き方:バイファイラ巻き

・巻き数:7ターン

▼ununバランは、給電側の同軸ケーブルもアンテナエレメントになり、電波が乗り、マッチングに影響するのでコモンモードフィルターも組み込みました。

・フェライトリング:同上(Wurth Elektronik 品番7427015)

・巻き線:RG-58A/U

・巻き方:W1JR巻き

・巻き数:6ターン+1ターン+6ターン 計13ターン

▼完成

100均のタッパに組み込んだ


4:1unun回路図



組み込んだコモンモードフィルターをLCRメーターで簡易測定したところ、Lは100KHzで150μHでした。

▼SWR値
完成したバランのアンテナ側に200Ωダミーロードを接続し、SWR値を測定したところ、
1.8MHzでは1.0強(少しだけメータが振る)、3.5~28MHzは1.0、50MHzで1.1
と良い結果でした。











▼実測
現在、ATU(AH-730)で使用中の『19mのロングワイヤー』と『7.65mの垂直ロングワイヤー』それぞれに今回作成した『4:1unun』を接続してアナライザーで測定してみました。アース側はATUに使用のカウンターポイズを使用。

アナライザーに表示されるSWRとインピーダンスはHF~50MHzまでグダグダで、これで全バンドでQRVが可能かな?という結果でした。次のような様子でした。

●『19mのロングワイヤー』では、SWRが下がる点(16MHz、22MHz、48MHz他)がいくつある

『19mのロングワイヤー』でSWR最低値

●『7.65mの垂直ロングワイヤー』でも、SWRが下がる点(5MHz、20MHz他)がいくつかある

『7.65mの垂直ロングワイヤー』でSWR最低値


▼運用
・トランシーバー:IC7100(100W)
・チューナー:AT-180オートチューナー《仕様によると、マッチング・インピーダンスの範囲はHFバンド=16.7–150 Ω / 50MHz=20 –125 Ωとなっています》



・『19mのロングワイヤー』の場合:
1.8MHzは同調が取れませんでしたが、3.5~24MHzまでSWR1.0にチューニングされ、28MHzはSWR1.56に,50MHzはSWR1.05にチューニングされました。

・『7.65mの垂直ロングワイヤー』の場合:
やはり1.8MHzでの同調はできず、3.5~28MHzまではSWR1.0にチューニングされ、50MHzはSWR1.23でチューニングされました。

・受信感度はATU(AH-730)で同調が取れた状態と比較してSメーターで0.5~1程度低く感じました。

・飛びの方はFT8モード(10~25W)でQRVしてみましたが、国内はATU利用と大差なくQSOできました。
HamSpots.netのレポートを見てもFT8、FT4共にDX局からレポートがあり、ATU使用時と大差ない状況でした。
相手からもらうレポートが当方の方がやや低い場合が時々あるものの、QSOには支障がなく、十分に使用可能と感じました。

・コンディションが良かったせいか、14MHzのFT8モード80W出力で『アフリカ・モザンビーク C91**』局と偶然にもQSOできました。
他にもアフリカ大陸コンゴ国などが聞こえていたのでとてもコンディションが良かったかと思います(コールしましたが応答はナシ)。
その後、14MHzのFT4モード50WでCQを出すと『LU』からコールバックがありQSOが出来ました。

▼送信中にコア発熱によって起こり得るSWR値変動やチューニングずれなどの現象はありませんでした。
しかし、耐出力(耐入力)はSSBで100W程度なら大丈夫と思いますが、連続送信がされるFTモードなどでハイパワー長時間運用は避けた方が無難かと思います。

▼今回は主にIC7100とAT180の組み合わせでテストしましたが、メイン機IC7600内臓チューナーでも同様の結果でした。

▼コスパも良く、簡易的に多バンドで運用するの場合は役立ちそうです。
当局は今はもう移動運用はしませんが、これがあれば移動で一本のロングワイヤーで多バンドにQRV出来たのにと思っています。









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