4:1平衡バランの作成/50MHzデルタループアンテナ仮設・実測

 コアが比較的安価で入手できたので、4:1平衡バランを新たに作成した忘備録です。

【Wurth Elektronik フェライトリングを使った4:1平衡バラン】

新たに作成した4:1平衡バラン

・使用コア 2個
 Wurth Elektronik  フェライトリング, 61 x 35.5 x 12.7mm 型番74270097

寸法はFT240の寸法とほぼ同じです。データシートを見るとインピーダンスが200MHzあたりまで直線的な変化をしているので、アマチュア無線の周波数範囲では十分に使用できそうです。

・巻線
 いつもは耐熱線を使用するのですが、今回はアンテナ用の編線を使用しました。薄いビニール被膜なので柔軟でコアとの密着性が良く、巻きやすく作業が簡単です。耐熱性が少し心配ではありますが・・・。

・巻き数
FT240#43コアの時は5ターンで試作しましたが、このコアはAL値が#43に比べて少し低く、700前後かと思われるので7ターンとしました。

【SWR値測定】
<アンテナアナライザーと200Ωダミーロードにて簡易計測>

アナライザーが故障したかと思うほどにSWR1.0に収まっています。144MHzでSWR値1.2程度でした。HF帯においては今まで作成したどのバランよりいい結果です。

【50MHz デルタループアンテナ作成】
ハイバンドで良い結果でしたので、50MHzデルタループアンテナを作成しました。
エレメントは<300÷50.313×短縮率0.97=5.78m>として作成

2階ベランダからロープを駆使してデルタループ状態を仮設。
給電点に今回作成した『4:1平衡バラン』を取り付けました。

結果は、SWR値は1.00になり国内QSOには十分使用できそうです。


さっそくワッチすると7月23日にはDXがビックオープンしていました。
FT8モードでヨーロッパ局と交信するJA局多数が入感していました。
残念ながらこの仮設アンテナではイタリアやドイツの数局が受信できた程度でした。本格的に設置すればDXも楽しめそうです。

▼余談
<全長19mのロングワイヤーアンテナ+IC7600内臓チューナーにて実測>
接続順: IC-7600内臓チューナー(出力100W)⇒同軸ケーブル(8D-FB)⇒コモンモードフィルター(FT240#43にRG-58U  15ターン)⇒作成した4:1平衡バラン⇒19m LongWire 

ループ用なのでロングワイヤーでの実測は参考程度です。
1.8MHzと50MHzは同調が取れませんでしたが、3.5~28MHzまでは内臓チューナーでSWR値は1.00となり、100Wでの運用が可能でした。


4:1平衡バラン回路図

【バランの作成のコツ】

これまでに多くのバランを試作した経験から、巻き数や巻き方、配線など、バラン作成にはちょっとしたコツがあると感じたのでまとめておきます。

▶配線は最短にする

・巻き方はバイファイラ巻きにする(W 1JR巻より巻線の長さが数cm短くなる)

・入力側の同軸コネクターとコア間の配線は最短にする(上記回路図のA点とC点、B点とD点への配線

・上記回路図でA’点とD’点への配線はアンテナとして働くので長さと取り回しに注意

▶線は平衡/密着

組合せる2~3本の巻線どうしは、平衡にして密着させる。
『巻線どうしを平衡密着』、『巻線をどうしを撚り線(ツイスト)』にする、いずれも試作しました。

巻き線を平衡にするとコアに平均して密着します。また、ツイストより巻線の長さがわずかに短くなります。
そのためか、1.8~50MHzまでのSWR値の上昇カーブが緩やでした。

巻き数は67ターンが全バンドでバランスが良い

8~12ターンも試したが、巻き数が多いとハイバンドでSWRが高くなる傾向があります。
(巻き数はいつも悩ましいです)


自作・実験は楽しいですが、年齢を重ねると少し手間になってきました(笑)

今夏は酷暑日が続いているので、本格的なデルタループアンテナを上げるのはもう少し先になりそうです。